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【レポート】第15回JKJO全日本空手道選手権大会(一般女子)

2023.9.28
レポート

女子軽量級 酒井琉翔(桜塾)が1年ぶりの王座奪還! 3度目の全日本優勝を果たす

〇酒井琉翔(桜塾) vs. 清水未来(桜塾)●
判定:4-0(本戦)
 
今大会の女子軽量級決勝戦は、JKJO第12、13回全日本で連覇を果たし、昨年の第14回全日本準決勝で清水由埜(桜塾)に敗れ涙をのんだ酒井琉翔(桜塾)と、JKJO第12~14回全日本準優勝、JFKO第6~7回全日本女子軽量級3位の清水未来(桜塾)との同門対戦となった。
試合は、酒井の上段蹴りを警戒する清水が、ガードを高く上げて一気に相手の懐に飛び込むと、右振り打ちを叩き込みながら一気に打撃戦へと持ち込んだ。酒井は、それを迎え撃つ形で清水のボディにテンポの速い中段突きの連打を放ち、最後は胸への一打で清水をのけ反らせ優位を印象付けた。アグレッシブな清水に対して、試合巧者の酒井。この展開は最後まで変わらず、本戦4-0の判定で酒井が3度目のJKJO全日本優勝を決めた。
試合後、「新道場の開設、さらには指導で稽古時間も限られていたが、生徒に勝つ姿を見せたかった」と酒井。清水は「この日のために地方大会に出場し技を磨いたが、優勝に手が届かなかった」と天を仰いだ。
 

石野まこと(桜塾)が、絶対王者の貫禄で5連覇を達成!

〇石野まこと(桜塾) vs. 新田小粋(極真浜井派石川)●
判定:5-0(本戦)
 
女子中量級の決勝に上がってきたのは、第11から14回まで、現在、JKJO全日本で4連覇中の絶対女王・石野まこと(桜塾)。2022年には第7回JFKO全日本女子中量級で優勝。まさに名実ともに中量級”日本一”の女子空手家だ。石野は今回優勝すれば5連覇。そして、その”王者を超えてみろ”という今大会の石野のポスターのキャッチコピーに呼応するように勝ち上がってきたのが、JKJO第15回全日本ジュニアの高校生の部女王の新田小粋(極真浜井派石川)だ。試合序盤から新田は臆することなく前に出るが、石野は間合いを取りながら、タイミングのいい中段突きを新田のボディに叩きこむ。中盤までアグレッシブに攻めるのは新田。技の正確性は石野だ。ラスト30秒、石野が突きの連打に中段、そして下段の廻し蹴りを交えながら一気に攻勢を強めた。新田も失速しまいと気合で食い下がるが、技の威力、的確性は石野の方が上だった。判定は本戦5-0で石野へ。絶対女王が見事5連覇を決めた。
 

神谷優良(神谷塾)が、新星・小林由依菜(桜塾)を下し、JKJO全日本3度目の優勝!

〇神谷優良(神谷塾)vs.小林由依菜(桜塾)●
判定:5-0(延長)
 
女子重量級の決勝戦の舞台に上がってきたのは、今大会優勝候補筆頭であり、2018、19年のJKJO第10~11回全日本で連覇を達成、現在はRISEをはじめとしたプロ・キックボクシングにも挑戦中の神谷優良(神谷塾)と、昨年の第16回JKJO全日本ジュニア高校女子重量級の部で文部科学大臣賞に輝き、一般女子重量級でも3位入賞を果たした小林由依菜(桜塾)。試合は、サウスポーの小林が右前蹴りを放つと見せかけて間合いを詰め打撃戦を挑むと、これに呼応するように神谷が小林のボディに突きの連打を打ち込んだ。本戦、手数は小林。技のバリエーションは神谷。「本戦の判定のときに相手に旗が上がっているのがわかった」という神谷は、延長に入って突き&蹴りのペースをアップ、突きの連打で食い下がる小林を突き放した。優勝後、神谷は「ここからキックボクシングに集中します」とコメント。小林は「私が桜塾の女子重量級を担って、あらゆる大会で桜塾の女子が全階級制覇します」と宣言した。