全日本空手道選手権大会 JKJO全日本ジュニア大会 選抜大会 代表権取得者リスト 指定防具・推奨防具 選手登録について 試合規則 コロナ対策ガイドライン
JKJOとは 道場加盟案内 各種申請書
組織概要 JKJOコンセプト 加盟団体 選手強化委員会
公認審判員 公認道場 公認審判員認定の流れ 審判講習会スケジュール 審判員機構規約

新着情報

ホーム / 新着情報 / 【大会レポート】第16回JKJO全日本空手道選手権大会[一般]

【大会レポート】第16回JKJO全日本空手道選手権大会[一般]

2024.10.1
特集

一般女子軽量級 決勝戦
酒井 琉翔(桜塾)vs 岩口 紗藍(清凛館)

酒井琉翔(桜塾)が2度目の2連覇を達成!
 
各大会の覇者が顔を揃え史上最高の激戦区となった一般女子軽量級。その決勝に上がってきたのは、酒井琉翔(桜塾)と岩口紗藍(清凛館)だった。酒井は2020年、2021年のJKJO全日本で連覇を果たし、昨年(2023年)も優勝している2度目の連覇がかかったディフェンディングチャンピオン。対する岩口は第17回JKJO全日本ジュニア高校55kg未満の部 優勝などジュニア部門では”負け知らず”といわれた時代のヒロイン候補だ。試合は、岩口が右脚を上げながら間合いを詰め、そこから両者の一歩も譲らない突きによる打撃戦が火蓋を切った。勝敗のポイントとなったのは岩口の右のヒジによる2度の<注意>だった。互いの間合いが潰れるほどの接近に、岩口が間合いを取ろうと右前腕を前に突き出したのが<注意>の対象となった。試合は5-0で酒井が連覇を達成。酒井の女王としての落ち着いた戦いぶり、岩口の挑戦者としてのアグレッシブな戦いぶりが光った一戦となった。
 

一般女子中量級 決勝戦
雨宮 未沙(北晋寺西道場)vs 藤井 彩心(中山道場)

ベテラン雨宮未沙(北晋寺西道場)が再びJKJOの頂点へ
 
第7回JKJO全日本優勝などJKJOジュニア時代から表彰台に上がり続けてきた雨宮未沙が今大会で復活。新世代の強豪たちを退けて見事、優勝を果たした。決勝の相手は、昨年の第17回JKJO全日本ジュニア・高校女子55㎏未満で準優勝の藤井彩心。ベテランと次世代を担うルーキーの対戦となった。試合開始から横蹴りから上段廻し蹴り、さらには中段廻し蹴りと蹴りと、かつてチャンピオンだった時代と変わらない雨宮の蹴りの多彩さが目を引く。藤井はガードを高く上げてブロックするが反撃が間に合わない。開始30秒過ぎから藤井が突きのラッシュで勝負を仕掛けるが、こちらもフットワークと、突きと蹴りの使い分けが巧みな雨宮の方が一歩上手だった。判定は4-0、雨宮が経験の違いを見せつけて、再び頂点を極めた。
 

一般女子重量級 決勝戦
小林 由依菜(桜塾)vs 鴨宮 菜々花(武立会館)

再延長まで及んだ激闘を制したのは、小林の折れない心だった
 
一般女子重量級の決勝となったのは、2023年JFKO全日本4位にして同年JKJO全日本準優勝の小林由依菜と、2023JFKO全日本女子重量級3位の鴨宮菜々花。ファイナリストにふさわしい顔が揃った。本戦、中段突きの連打で仕掛ける手数の小林に対して、鴨宮は中段回し蹴りや下段廻し蹴りなどで相手を崩しにかかる。鴨宮の下段蹴りの連打や中段蹴りで小林がバランスを崩す場面も。小林/2―1/鴨宮の判定で勝負は延長戦へ。ここで際だったのが、小林を足下から崩す鴨宮の内股への下段蹴りだ。だが、小林も延長後半、振り打ちで鴨宮の上体を打ち据えて勝負を互角へと持ち込んだ。判定は2-2。続く再延長で光ったのは小林の最後の力を振り絞った、相手の胸を狙った長い突きの連打だった。前に出たい鴨宮は間合いを詰めた際に”押し”による注意2を犯してしまう。それまで小林も注意1を宣告されていたが、ラスト15秒で注意の数は鴨宮の方が上回ってしまった。判定は3-2。僅差だが小林がついにJKJO女子重量級の王者に輝いた。
 

一般男子軽量級 決勝戦
新田 万季人(極真浜井派石川)vs 山川 慧大(真誠塾)

新田が才能を開花させ、初の大トーナメント優勝!
 
“極真浜井派の新田”といえば、国際親善レディース(世界全極真)やJFKO全日本で優勝の新田華子を思い浮かべる人も多いだろう。「妹が戦績を残しているのに……」。そんな思い出を糧に稽古を重ね、ついにJKJO全日本の舞台で優勝を勝ち取ったのが、新田万季人だ。対する山川は昨年の第17回JKJO全日本ジュニア高校男子60kg未満の部の優勝者。第8回JFKO全日本ではベスト8の実力を備えている。新田は左中段膝蹴りで相手の前身を妨げながら、左右の下突き、左下段廻し蹴りで攻勢に出る。山川は左右の突きを上下に振り分けながら前にでるが、技のバリエーション、手数、有効打とも新田の方が上。最後は左上段膝蹴りで山川の顔面を脅かした。判定は3-0で新田。「これできっかけがつかめた。ここからいくつ表彰台に上がれるのか、自分自身と勝負していきたい」(新田)と語った。
 

一般男子軽中量級 決勝戦
紅谷 凱(極真拳武会さいたま浦和)vs 三井所 太陽(真道會)

紅谷 凱がJKJO全日本3連覇を達成!
 
軽中量級の決勝に上がってきたのは、2022年、23年のJKJO全日本で2連覇を果たし、2024年JFKO全日本で優勝。さらに大会MVPを獲得した紅谷凱と、2022年の第4回W・K・Oジャパンアスリートカップ高校男子の部(65キロ未満)で準優勝の三井所太陽だった。ファーストコンタクトは三井所の右上段前蹴りだった。紅谷はこれをガードしたが、三井所の闘志が伝わってくる一撃だった。三井所はさらに左下段蹴りで距離を詰めると、紅谷に突きを軸にした接近戦を挑んだ。紅谷は内股への下段蹴りと突きの連打で応戦。王者の強さを見せつける。紅谷が後ろ回し蹴りの大技を見せれば、三井所も胴廻し回転蹴りで応戦するなど互いに一歩も引かない戦いとなった。判定は5-0で紅谷。紅谷の強さと安定度は揺るぎのないものだったが、三井所の技の振り分けと闘志には光るものがあった。
 

一般男子中量級 決勝戦
石野 源太郎(桜塾)vs 中山 拳杜(白蓮会館姫路)

石野源太郎が昨年の王者・中山を破ってふたたび中量級の王者へ
 
JKJO全日本では2019年、20年と連覇を果たし、22年にも優勝している石野源太郎。近年はJFKO全日本や(社)極真会館全日本に挑戦し組手の幅を広げてきた。名実ともに”JKJO男子のエース”といえる存在だ。対する中山は白蓮会館の次代のホープ。昨年のJKJO全日本中量級で優勝すると、その勢いのまま白蓮会館全日本中量級でも3位入賞を果たした。JKJOのエースか? “最強の侵略者軍団”白蓮会館のホープか? と注目された決勝戦、前に出たのは石野だった。渾身の突きを見舞うと、中山はそれを受け流し、中段突きの連打をたたき込む。石野が突きと中段蹴りで再び前に出ると、中山はフットワークで距離を取りながら機を見て中段突きの連打だ。本戦は0-0。続く延長戦では中山が左中段廻し蹴りを放つと、石野が左準突きのカウンター。両者間合いを詰めて、突きによる打撃戦を繰り広げた。石野、中山とも上段膝蹴りで違いの顔面を脅かすことも。延長は2-0で中山が有利となった。続く再延長では、石野が前に出ながら、中山がステップバックしながら攻撃を放つ。ラスト15秒、互いが間合いを詰めて下突きを中心に接近戦を演じ試合終了となった。判定4-1、石野が優勝を決めた。
 

一般男子重量級 決勝戦
早川 羅偉(桜塾)vs 髙橋 扶汰(髙橋道場)

早川がついにJKJO重量級で優勝!
 
JKJO全日本では安定してベスト4のポジションに位置しながら、ここ1~2年で(社)極真会館第5回世界大会3位、さらには第2回極真統一全日本準優勝など、他流派武者修行で華を咲かせてきた早川羅偉。その実力は各ビッグトーナメントの結果が証明するところだが、やはりほしいのは所属するJKJO全日本での優勝だ。重量級決勝戦の相手は、新極真会、IKON極真会館などで活躍する髙橋扶汰だった。試合開始とともに早川が前に出て下段蹴りを放ち、高橋がステップバックしながら蹴りを放つ構図が続く。両者は間合いが詰まった瞬間に、早川は下段蹴りと突きを浴びせ、髙橋は膝蹴りから突きの連打で応戦。再び間合いを取って様子をうかがった。ラスト30秒、早川は突きと下段蹴りで前に出ると、髙橋は中段膝蹴りと突きで応戦。両者が勝負をかけた激しい打撃戦を演じる中、パワーに勝る早川が髙橋の攻撃を受けながらも前に出た。判定は5-0で早川へ。ここにJKJO重量級のエースが誕生した。